細胞診で子宮頸部異形成(クラスIIIa・IIIb)と診断された方へ

このブログを見にきてくださっている方の中には、子宮頸がんの定期検診(細胞診)でクラスIIIa・IIIbと診断され、精密検査を促された方も多くいらっしゃると思います。
そんな方へ、まず認識してほしいこと、今するべきことをまとめました。
落ち着いて認識してほしいこと

まず認識して欲しいことは、細胞診のクラスIIIは子宮頸がんのステージIIIとは全く異なることです。
細胞診でクラスIIIa・IIIb・Vと診断されると、それを進行がんのステージと勘違いして捉えてしまうことがよくあります。
実際に管理人も、初めは細胞診クラスIIIaをガンのステージIII(進行がん)だと勘違いして大きなショックを受けました。
しかしクラスIIIa・IIIbはあくまで細胞異形成であり、前ガン病変の可能性があると言うこと。
細胞診はあくまで“細胞の異形成レベル”を表しています。ガンのステージではありません。
どうか、まずは心を落ち着けてください。
詳しくは子宮頸がん検診についてに記載しています。
これを読み、自分の病状をしっかりと認識することが大切です。
また、要精密検査と言われても、その後実際に治療を必要とする異形成と診断されるのはそのうち1〜2割程度。
また、子宮頸がんと診断されるのは更にそのうちの1割程度です。
過度に不安視したり絶望したりせず、心を落ち着けてやるべきことをやりましょう。
細胞診でクラスIIIa・IIIbと診断された方がやるべきこと
【①早急に精密検査を受診する】

まずは早急に精密検査を受診しましょう。
細胞診は正誤率が60%と言われています。
精密検査によって病変の深さや進行レベルを明確に診断する必要があります。
(精密検査についてはこちらにまとめています)
【②HPV検査を受ける】

子宮頸がんはHPVというウイルス感染が原因です。
HPVは100種の型があり、ガンに進行しやすい型(ハイリスク型)とガンに進行しにくい型(ローリスク型)があります。
近年、この検査を自費診療で行う病院も増えてきています。
細胞診の正誤率を上げたり、その後の治療方針の指標になります。
詳しくはHPVについてをご覧ください。
【③免疫力を高める】

子宮頸がんの原因となるHPVは、感染した9割以上の方が自己免疫により1〜2年で自然に排除(自然治癒)されます。
しかし、HPVが排除されずに持続感染すると、ゆっくりと子宮頸部異形成へと進行するのです。
つまり、子宮頸部異形成と診断された方は、免疫力の低下によりHPVを排除できなかった可能性が高いということ。
日常生活のあらゆる面で、免疫力を高める工夫が必要だと考えます。
細胞診クラスIIIa・IIIbと診断された方は、精密検査の結果、経過観察となるケースも多くあります。
経過観察とは、HPVが免疫により自然排除されることを期待するということです。
免疫力を高め、HPVを排除し子宮頸部異形成を免疫で治癒しましょう!
管理人が免疫力を高めるために心がけたことをまとめています。
子宮頸がんにかかわらず、免疫力が低下していると体調を崩したり他の病気にかかりやすくなるので、もしよかったら参考にして実践してみてください。
【④必要以上にネットで調べない】

管理人は、子宮頸部異形成と診断されてからあらゆる情報をネットで調べました。
同じ病気を告知された方のブログは、時に勇気付けられ、励まされ、多くのことを学びました。
私がブログを始めようと思ったきっかけも、誰にも打ち明けられなかった不安や疑問を多くの体験ブログが解消し、大きな支えとなってくれたからです。
しかし、体験ブログでは検査結果・予後の悪い状況を目にすることも多くあります。
今後の治療法を検討する上で知識を深めることはとても大切ですが、必要以上に調べるとますます不安を煽ってしまうこともあります。
必要以上に調べすぎず、自分病状と照らし合わせて必要な情報だけを冷静に判断しましょう。
個人的に、夜中はついつい悪い方に考えがちなので知識をつけるのは明るいうちに!
夜は免疫力を高めること=ポジティブな行動をするよう心がけました。
【⑤保険の加入を確認する】

管理人が唯一後悔していることは、病気の治療法ばかりを調べて保険のことまで気が回らなかったことです。
当時、私は生命保険も医療保険もガン保険も加入していませんでした。
子宮頸部異形成はガンの一種として判断され、後々の診断によってはガン保険・医療保険・生命保険に加入できなくなります。
(結局、私は気付くのが遅く保険に加入できませんでした)
細胞診の後ならば、まだ入れる保険が沢山あります!
ぜひ今のうちに保険を見直してください。
保険についてはこちらにまとめています。
検査費や治療費、手術費や入院費とこれから負担になるかもしれません。
精神的、身体的な負担に加えて金銭的な負担がないよう、一度見直すことをお勧めします。

管理人から最後に
病院から「子宮頸がんの可能性があります」と電話がかかってきた時、まるで時が止まったような気がしたことを今でも鮮明に覚えています。
冷静に思い返せば、「細胞診の結果“偽陽性”だったので安心のため一応精密検査を受けてください」という内容だったのですが、「子宮頸がん」という言葉に頭が真っ白になり、「死ぬの?」「子供は産めないの?」と大きくショックを受けたのです。
きっと多くの方が同じだと思います。
しかし、子宮頸がんは数少ない前がん病変を見つけられる病気です。
子宮頸部異形成で発見できたことはとても幸運だと担当医師がいつも言ってくれました。
決して気を落とさず、精密検査とその後の結果を冷静に判断してください。
このブログが、細胞診で子宮頸部異形成と診断され、不安の渦中にいる方の心を少しでも和らげることができたらと心より願います。