私が円錐切除術を決めた理由

精密検査で高度異形成(CIN3)と診断され手術を勧められたものの、手術のリスクや将来への不安で躊躇っていた私。
納得するまで調べ尽くし、検査も重ね、結果的に4つの病院(名医)から見解を聞いて手術に踏み切りました。
私がしたことは、もしかしたら遠回りだったかもしれません。
それでも、納得して手術に望めたことはとても良かったと思っています。
様々な見解がある中で、私が手術に踏み切った理由をまとめました。
手術を決めた理由①HPVハイリスク16型の感染

私は、2つ目の病院(南麻布ウィメンズクリニック)でHPV検査を受けてハイリスク16型感染であることがわかりました。
この病院以外ではHPV検査は受けなくても良いと言われましたが、結果的にこれが手術決定の大きな決め手でした。
いくら、「高度異形成はハイリスク型感染である可能性が高い」と言われても、自分のことになると”もしかしたら違うかもしれない”と期待してしまうのが人間です。
中途半端な期待を残すよりも、ハイリスク型感染であることを確かめ、ハイリスク型は高確率で癌へ進行することを踏まえた上で、手術に臨むことができてよかったと思います。
手術を決めた理由②医師からの言葉

4つの病院で医師からの見解を聞き、結果的にはすべての医師から「円錐切除術」を勧められました。
1人の医師からの提案では迷ってしまった手術も、様々な先生からの言葉で決断することができました。
2人目の先生からは
「高度異形成・ハイリスク型感染ならばセオリーでは円錐切除術」
※唯一、手術を回避する治療法を提案してくれた医師からのこの言葉はとても大きかったです。
3人目の先生からは
「今後どうなるかわからない状況を引き伸ばすよりも、メンタル面も考慮して手術を勧める。」
「この結果で、私だったら円錐切除術をする」
※組織診を繰り返す治療法を選びそうな私に、メンタルについても考慮すべきだと教えてくれたことに感謝しています。
4人目の先生からは
「円錐切除術以外の選択肢はない」
「コップの水があふれるのを待つ必要はない」
※手術をすべき理由にフォーカスを当て、迷っている私にそれ以外の選択肢はありえないと断言して背中を押してくれました。
それぞれの医師からの言葉は、どれも手術を決断するのに大きな要因でした。
手術を決めた理由③

私がこの病気の告知を受けた時、世間ではとある著名人の方が末期のガンを患っていました。
その方は、最初の診断でガンを疑われ、セカンドオピニオンとして二つの病院(名医)にかかり、「ガンではない」と言われて半年間経過観察をしたそうです。
そして、8ヶ月後。
診断は浸潤ガンでした。
その話を聞いた時、私はこう思いました。
「なぜガンの可能性があったのに、”ない”という言葉を信じたのか?」
「私だったら、絶対悪い方を信じて治療するのに。」
しかし、実際に自分の身に起こると、その気持ちがわかりました。
どうしても、期待してしまうのです。
「手術をしなくて済むのならしたくない」
「自然なまま子供を産みたい」
「できるだけリスクを取りたくない」
「大げさな診断や治療法で、過度な治療や手術を受けたくない」
そんな風に思い、わずかな望みに期待してしまうのです。
私が手術を決意した理由に、この方のこともわずかながら関わっていたと思います。
彼女が言っていた、「検診に行って欲しい」という言葉。
それは、「検診で偽陽性という判定が出たら治療しよう」「早期ならば守れるものも大きい」ということだと思います。
私は前ガン病変で見つかりました。
とある医師にも言われた通り、「ラッキー」なのです。
悪化してからでは遅い。
コップの水があふれるのを、待つ必要はない。
それが、手術を決めた理由の一つでした。